デンソーエレクトロニクス 75年史
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年12021102年8202年7202年6202年5202年4202年3202年2202年9102年8102年7102年6102年5102年4102年3102年2102年9002年8002年7002年6002年5002年0202年010275th Anniversary Memorial Book百万台(累計)350300250200150100500年ソナーセンサ累計生産台数推移での共通性があったことに加え、多品種・色別管理への対応力も評価され、当社への移管が決定した。 ソナーの最初の立ち上げは、トヨタの最上位車種セルシオ向けであり、特に温度管理のシビアさから移管当初は低歩留まりに留まった。しかし、デンソー技術部との連携を取りながらトライ&エラーを重ね、この難題を乗り越えていった。その後、ソナーは順次他車種へも展開され、量産体制が整備されていった。製品ごとの色管理や多品種対応に的確に対応した生産管理能力はトヨタから高い信頼を獲得した。 その後、ソナー市場は車両の安心、安全を支援する製品として高齢者ドライバーのアクセル誤踏み防止や自動駐車サポートなどの機能を追加しながら搭載率拡大の一途をたどり、生産も右肩上がりに推移していった。2019年には累計生産1億個、2023年には同2億個を突破する中核製品にまで成長した。 これら一連の製品移管に対応するために、岡崎工場を4期にわたって増設し、生産面積を拡大してきた。同工場は正に、自他ともに認める「デンソーグループの主要電子工場の1つ」となったのである。26優れたマネジメント力でソナーを新たなラインナップに 1996年当時、車両のエレクトロニクス化の進展により、デンソー幸田製作所では生産量が拡大し、スペースがひっ迫していた。このような状況の中、幸田製作所はエンジン関連製品に特化し、ソナーやエアコンECU、キーレスエントリーなどのその他製品については、社外へ移管するというデンソー方針が打ち出された。 当社も、リレー事業に続く新たな柱として電子製品の拡大を目指していた中で、この機会をチャンスと捉え、移管先として名乗りを上げた。 1990年代には、小型のエアコンECU、大型の同ECUが順を追って当社に生産移管された。後者の移管にあたって、デンソー社内では「他社に移管し当社と他社の2社立てにする」という案も検討されたが、頻繁に設計変更が発生するECUの生産に確実に対応してきた実績が高く評価され、当社へ移管された。 そして、このエアコンECUに続きソナーの移管が検討された。ソナーは将来、安全装備としての普及が見込まれる成長製品であった。当社にはソナーの生産ノウハウこそなかったものの、当社のブザーと製造工程

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