第3章 2008-2015 逆境の時代と、来たるべき飛躍法規制の海外MAP(適用時期) 2012年以降は競合も増えていったが、スピーカーの耐環境性能(耐水や耐熱性)の面で他社の追随を許さなかった。あわせて音源、音源開発ツールなどを自動車メーカーに提供、ソリューションとセットで提案営業する戦略が功を奏し、ハイブリッド車市場で先行するトヨタのシェア100%を維持できたのである。2016年には法規制により電気自動車にも装着が義務付けられ、また、北米や中国でも順次日本同様の法規が適用され、グローバル市場が形成されていく。トヨタはもとより、国内外各メーカーに採用され、2024年現在当社は世界No.1のシェア19%を獲得している。試験棟 防音室きなかった。その後ハイブリッド車の急速な普及もあって、2010年、ようやく国土交通省よりハイブリッド車の警報音に関わるガイドラインが公表され、装着が推奨された。 他社はこの公表を受けて開発に着手したが、当社の場合は従来製品からの基礎技術に加え、先行して開発に着手していたことで製品化ノウハウの蓄積があった。このアドバンテージを生かし他社に先駆け、ガイドライン制定からわずか7カ月後に製品をリリースすることができた。接近通報装置の誕生である。自動車メーカー純正品としては世界初の安心・安全製品の採用であった。接近通報装置 開発メンバー集合写真(2013年8月)37
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